何物にもメリットとデメリットと言うものが有り、一概に「これは駄目」とは言えない。
それを踏まえた上で言おう。
革製品は好きだが合成皮革は嫌いだ。
いわゆるフェイクレザーという奴。
PUレザーとかPVCレザーとかシンセティックレザーとか一見良さげに呼ばれているが・・・
レザーではなく『レザーっぽい見た目』のナイロン/ポリウレタン樹脂系コーティングの布である。
当然特性がありすべての性能が本革に劣る訳ではないが、致命的な欠点がある。
寿命が短い!!
バイク用品としては耐摩耗性に劣るのも駄目だ。未だにバイク用ツナギに皮が使われているように耐摩耗性/柔軟性/重量のバランスはバイク用の生地としてなら他の化学繊維で勝る代用品はない。(コスト制限なしならあるかも知れんけど)
それに比べほとんどの合皮商品はデニム程度の耐摩耗性。アスファルトで摺ったら穴だらけだ。
もちろん耐摩耗性に特化した分厚くてケブラー内蔵合皮とか使えば良いのだろうが、するとコストが高いのに寿命が短いというコスパ悪い物になるので商売になるまい。
寿命は長くて5年、短い物では2~3年でひび割れが発生しボロボロ剥がれだす。
安い鞄や靴の革部分が割れて剥がれてくるのと一緒。
安いソファーなんかも合皮はヒビ入って駄目になるね。
こんな風に、ロゴの一部とかライン部分だけ合皮なら全部奇麗に剥がして使えなくもないが、広範囲だと使い物にならなくなる。
合皮の物は購入からほぼ5年でこうなる。
これが本革なら保管環境に注意し手入れさえしていれば20~30年は普通に使える。
もちろん劣化はするが本皮ならそれも味となる。
丈夫さ、耐久性も合皮より遥かに高く布部分の寿命が先に来るだろう。
3年も使わず買い替えるというなら合皮も良い。
本皮に比べカビず防水性が高く柔らかく軽く安いのは大きなメリットだ。
プロテクター入りなら安全性もまあナイロンジャケットに近いだろう。
しかし気に入ったものを長く使いたいなら、寿命が短い合皮製品は選択肢にすら入らなくなるのだ。
だから、気に入ったデザインの物が有っても合皮だとガッカリする。
安い用品メーカーが合皮を使うのは判る。高いと売れないから本革とか使えないだろう。(弐黒道とかelfとか)
でも皮で有名なメーカーが合皮を使うのは許せん。
KAD〇YAとかSch〇otお前らだ。
Sh〇otはナイロンジャケットのエンブレムや文字ワッペンが合皮でボロボロになる。
作成元がsh〇tt本社じゃなく商社に名前化してるだけなんだろうけど・・・
VANS〇Nを見習ってほしい。あちらは商社でも本革ワッペンだから長寿命だぞ。
KAD〇YAはたまに合皮使ってる物が有る。
KAD〇YAの安いメッシュグローブ。拳のプロテクター表面が合皮でボロボロ砕けてたので全部剥がして黒く塗った↓
絶版のバンテージグローブとか、現行にもあるハンマーグローブガントレットとか裏側の一部分が合皮だったりするが、まあ剥がれても見えない部分は良いだろう。百歩譲ってな。
一時期、良くわからん未来パンク悪みたいなデザイン量産してたしな.
最近はフード付きジャケットとか出してるし・・・アレ要る?
ブランド下げるような物売らない方が良いと思うんだけどな。
コミネとコスパ競争するつもりじゃければね。
バイク用グローブの合皮というか、スウェード皮っぽい化学繊維使ってる奴も嫌い。
あの材質クラリーノっていうの?
安い奴は大抵コレ。安いから仕方ないのだろうが···
↓これは自転車用の薄いグローブ。こういう風に穴が開く。
バイク用の、特に夏用メッシュグローブの手の平側に多く使われている。
(冬用も使ってたりするが夏用より生地が厚いからか多少長持ちする)
これはPUレザータイプの合皮と違い数年数でヒビで剥がれるわけではない。
超極端に摩耗に弱い(合皮以下)
まるで紙で造られてるかのように摺れる部分が薄くなって穴が開く。
↑上の安いKAD〇YAメッシュグローブ。安いとはいえ1回の使用でコレ。あと何回使えば穴開くかな?
使用寿命は軍手以下か。
バイク用でこれは致命的だろうと思うが、原料単価が安いのかよく使われている。
これはホンダのメッシュグローブ。2シーズン位使ったかな↓穴開く寸前だ。
もちろん本革製品よりはるかに安く価格は1/3とかになるのでグローブなら3000円程度からあり、1シーズン限定の使い捨て気分で使うならアリっちゃアリだが、好き嫌いで言ったら大嫌いだ。
デザイン良くて安いと手に取っても材質でガッカリするんだよ。
手の平側はすぐ穴開くんだから本革使ってほしい。
RSタイチ。手の平側だけ革使った例。
だいぶ使い込んでいるが革部分に穴開く気配はない。合皮かと思ったが本革かな?
(材質表示タグなんて擦り切れてもう存在しない)
しかし何故か結構持つものも存在する・・・
ハーレーのメッシュグローブは縫い目が解れまくっても生地自体は擦れて削れていく気配が薄い。
素材の質や細かい種類によるのかもしれないが、安くてもそれなりに使えるものにしてほしい。
1シーズンで穴開くなら『1シーズン使い捨て』って書いといてくれ
「安い物は寿命も短い」と思っておけば間違いないんだろうけど。
ちなみに30年位昔に買って使い倒してるイエコン防水グローブ。今でも使える。
こちらは35年前に買った革グローブ。当時5000円程度だったと思うがまだ使える。さすがにバイクでは使わないが、ヒートガン用の作業手袋として活躍中だ。
昔の、合皮やクラリーノが無い時代の物は長持ちだね。
ちなみに昔のジャケットで今のと同じようなジャケットでも10年前の物は合皮、15年前の物は本革だったりする。
下の古いイエローコーンメッシュジャケットは、革っぽい部分は全て本革が使われている。古い物なのだがメッシュのナイロン生地部分の痛みはあれど本革部分は何ともない。
タグを見ると表地に『牛革』表示。合皮は『合皮』とか書いてる事が多い。
これが、比較的新しいここ最近(10年15年)のものは合皮の物が多く、中古品があっても合皮部分がボロボロ。しかも上から刺繍してたりするとガムテープで奇麗に剥がそうとしても剥がれない。ボロを着るか捨てるかの2択になる。それでもこのジャケは合皮仕様でも新品3万くらいするはずなんだけどね。
倍の値段で本革の革ジャン買っておけば軽く3倍以上の期間使えるのに。
売値が安くて持たないのは仕方ない。
けど売値が高くて持たないのは萎えるね。
あ、上の写真のジャケットはとても良い製品でお気に入りですよ